人とビジネスのいきいきをデザインする

株式会社シーイーシー 様

5年後の自分のために、いま作る「軸」と「仲間」。同年代の社員とワークショップを楽しみながら、メンタルヘルス維持の土台となる自己理解と仲間意識を深める。

  • 人材育成・組織開発

カンパニープロフィール

1968年創業。独立系ソフトウェア会社として、発展を続けています。「Shape your future」というコーポレートスローガンのもと、お客様企業の経営課題にあわせたICTの活用方法を提案する2事業(デジタルインダストリー事業、サービスインテグレーション事業)を主な事業領域としています。

事例の概要

ストレスチェック義務化を契機に、株式会社シーイーシー様では改めて社員のストレスマネジメント力を高めたいと考えました。ただ会社が知識をインプットするかたちの研修ではなく、社員が自発的に「気づき」「学び」を得られる機会を提供できないか。同社が選んだのは、遊びごころとしかけの詰まった、「楽しめる」ことを重視したタンタビーバのワークショップでした。それはちょっとした冒険でもあったのです。その結果は…。

インタビューのご協力

  • 株式会社シーイーシー 様  コーポレートサポート本部  人事部  酒井 芳明さん
  • 研修を通して社員に気づいて ほしかったこと

    研修を通して社員に気づいて ほしかったこと

    伝えるだけではなく、自ら気づいてもらうこと。

    今回のご依頼の背景には、そもそも何があったのでしょうか。

    2015年12月からのストレスチェック義務化をきっかけに、当社においても改めて社員のストレスマネジメントを見直す取り組みを始めました。就業環境や勤務状況なども含め、さまざまなデータを過去5年に渡り収集し分析してみたのです。そうしたところ、まず20代の社員から、何らかの対策を講じた方がよさそうだということになりました。我が身を振り返ってもそうなのですが、20代はなまじ健康で体力もあるため、メンタルヘルスや健康管理に対する関心を持つ機会も少なく、知識も少ない。また、知識があったとしても、健康に気を遣うべきだという体調マネジメントへの意識が相対的に低いものです。そこで、まずはその意識を持ってもらうきっかけを作ろうと考えました。これは、会社がメッセージをただ伝えればいいというものではありません。本人が「気づく」「感じる」ことが必要でした。

    板谷さんの元気さが、決め手となりました。

    どうして、外部に依頼しようと思われたのですか?

    外部講師のほうが会社の本気度が伝わるのではと考えました。あとは、当然ながら、社員と外部の講師とでは専門知識や経験に差がありますので、プロである外部講師にお願いしたかったのです。研修会社、メンタルヘルスの会社、組織開発の会社など、5社ほどに声をおかけし、講師がどなたで、どういうやり方をされるのかも重視しながら検討を重ねていきました。

    最終的にタンタビーバに決めた理由は何でしょうか。

    板谷さんの「楽しくやらなきゃダメですよ!」という力強い姿勢、勢いが決め手となりました。人事から社員に伝えたいメッセージが最も伝わるのではないかと。それとインパクトです。今回のワークショップは、対象者を分けて、何回にも分けて実施する予定でした。初回のよい評判が他の対象者に広がり、2回目以降の参加に繋がらなければならない。板谷さん、インパクトあるでしょう?(笑)。
    最終的に2社に絞った最終プレゼンテーションの結果、タンタビーバでいこうということに社内の意見が一致しました。

    「だったらこうしましょう!」

    タンタビーバと仕事を進めてみて、いかがでしたか?

    今回は、「楽」という漢字一文字に集約されます。「楽しい」と、「ラク」。何よりもまず、板谷さん本人が仕事を楽しもうとしています。検討のプロセスにおいては、こちらの無理難題に対しても「だったらこうしましょう!」しか言いません。「それは出来ない」というような言葉は聞いた記憶がないですね。そういった意味でもディスカッションがラクでしたし、実際のワークショップもとても楽しいものとなりました。

  • 笑顔の多かった研修

    笑顔の多かった研修

    最初は様子見。そのうち巻き込まれ、気づいたら笑顔に。

    ワークショップに参加した社員は、どんな様子だったのでしょうか。

    今回のコンテンツ、実は当社にとっては「遊び」の要素を取り入れた異例の内容でした。まずは、「しあわせをどんな時に感じますか?」という問いかけから始まります。そのあと、「ガチャトーク(参加者が悩みを打ち明け、互いにアドバイスしあうワーク)」「わたしの32(32個の強みを現わす漢字一文字のうち、どれがその人に相応しいかを伝えあうワーク)」などが展開していきます。
    最初の段階では、ちょっと戸惑っている社員が、ガチャトークに入っていくと、だんだんと巻き込まれていくのです。最終的には、「ワークショップに求めるのはこういう場面だよな!」と感じるような盛り上がりや一体感が見られるシーンもたびたび目にしました。
    また、ただ楽しいだけでなく、ワークやその合間の解説を通じてストレスとの付き合い方が自然と学べる内容になっているのも良かったです。
    なお、今回は、任意参加制をとりました。冒険的な試みだったこともあり、最初は不安もありましたが、終わってみれば対象者の8割近くが参加してくれました。他の任意参加の研修では必ずしもここまでの参加率とはなりません。そういった意味でも成功でした。

    8割を超えた、「受けてよかった」の声。

    参加者からの反応はどういったものでしょうか?

    「またやらないのですか?」という声が、かなりあがっています。実施後に懇親会を参加費無料でやっていたので、それも含めてだとは思いますが(笑)。終了時のアンケートでは、「受けてよかった」との回答が全体の8割を超え、1つの成果だと感じています。また、「仲間との交流を通じて自己を考えることができてよかった」というコメントもありました。狙っていたことがまさにこれだったので、参加者の素直な声としてあがってきたのは嬉しかったですね。

    いろんな個性、いろんな文化が存在していい。

    最後に、今後の展望について教えてください。

    社内の交流の機会を増やし、もっともっと、社員の交流を育んでいきたい。いい社風、いいDNAを残しながら、まだ社内で交わっていない個性や文化を繋げていきたい。と考えています。

    いい社風、DNAとは何なのでしょう?

    自由さと責任の両立、でしょうか。当社の社員は、お客様から「誠実」「謙虚」という評価をいただくことが多いです。ありがたいことですが、一方で、みんなが判で押したように同じではない、うちにはいろんな個性がいるんだ、という思いがあります。それは、人事という立場で、多くの現場に赴き多くの社員と語ってきた私の、まごうことなき実感です。ダイバーシティというような大仰な表現ではなく、いろんな個性、いろんな文化が存在していい会社なんだということを、改めてみんなが認識できればいいな、と。
    そうして仲間をもっと増やしたり、関係を深めていくことで、社員同士がもっと相手の良いところ・強み・弱みを知り、社員一人ひとりが自分の軸を再発見していければ、当社のメンタルヘルスを維持する土台も、より強固になっていくものと、考えています。
    今回の仕掛けの一つとして、ワークショップの案内に、同年代の同期がどこでいつ参加予定かということを合わせて送っています。誘い合わせて参加してね、というメッセージとして。そうやってコミュニケーションの網を広げていって、今よりもっともっと楽しく働ける会社にしていきたい。それが私の目指すところです。