それ以外にも、プロジェクトを経験して仕事のスタイルに変化が生じたそうです。
「これまではすべて自分で仕事をこなしていて、誰かに仕事を振ることはありませんでした。しかしながら、最近は任せられる仕事は他者に任せることにしています。みんなで協力して1つのゴールを目指す『新しい流れプロジェクト』の経験が役立っています。以前は上司からも『仕事を人に振ることができない』と注意されていたのですが、最近の上司との面談で『ちょっと変わったな』と言われて、自分の考え方や仕事の仕方が変化しているのを実感しています」(橋本さん)
「任せるときには、相手が嫌な気持ちにならないように、『忙しいと思うけど、これを手伝ってもらえると助かるな』のように伝えています。お互いがポジティブになれるような任せ方を心だけています」(橋本さん)
このように相手の気持ちを考慮した任せ方ができているのも、橋本さんの成長の証ではないでしょうか。
「良い意味で、プロジェクトは自分の固定観念を壊してくれたと思います。研修やセッションを通して、いろいろな物事の見方があることを知り、今までの価値観が少しずつ壊れて、今は再構築していく段階だと考えています。社内で次世代のリーダーになるためには、技術職として専門分野に磨きをかけるだけではいけないと思っていて、その意味で自分を見つめ直せる機会になっていると思っています」(橋本さん)
(2)プロジェクト参加で飛躍的にスキルアップ
3期メンバーの柳瀬さんは、プロジェクトの相談役であるダイレクターや、セッション運営を支援したファシリテーターからも、プロジェクト期間中に大きく成長したメンバーとして名前が挙がっています。
柳瀬さんは工場での現場業務が中心であったため、プロジェクトに参加するまでPCを使ったことがなく、PCスキルもプロジェクト期間中に習得しました。そこには自助努力に加えて、他メンバーによる献身的なサポートもありました。
「チームのメンバーの中で、私だけPCスキルゼロからのスタートだったので、その部分を吸収していくのがとても大変でしたが、みんなが忙しい中でも丁寧にサポートしてくれたことに感謝しています。以前は設備のオペレーターが仕事の中心でしたが、今ではPCを用いた業務や人の管理などもやらせてもらっています」(柳瀬さん)
PCスキルに加えて、コミュニケーションや論理的思考のスキル向上も柳瀬さんを大きく変えたようです。
「プロジェクトで得たものはたくさんありますが、中身のある会話をすることができるようになったことも大きいですね。講義の中で論理的に話すことを教えてもらい、それが役立っています。今までは設備に不具合が生じたとき、『設備がトラブりました』みたいな報告だったのが、何が、どういう状態になっているのかを筋道立てて話すように努めています」(柳瀬さん)
こうしたスキルアップも後押しして、リーダーとしての自覚も高まっているようです。
「最近、自分の部署でQC活動をやり始めて、そのリーダーを務めていますが、そこでも話し方や意見の引き出し方などプロジェクトで学んだことを、資料も見返しながら活かしています」(柳瀬さん)
柳瀬さんの部署のグループ長であり、ダイレクターも務めた藤原さんから、柳瀬さんの成長についてコメントをいただきました。
「プロジェクトに参加したことで、リーダーとしての自覚が芽生えたと思います。プロジェクトのチーム内で徐々に頭角を現し、チームのまとめ役を務めるようになりました。今では自分の部署のQC活動のリーダーも任せています。以前からQC活動をやらないかと話を持ちかけていたのですが、強制はしていませんでした。それがあるとき、『藤原さん、やりましょう』と言い始めてくれました。嬉しかったですね。これもプロジェクトの成果と呼べると思います」 (藤原さん)